25か月

[39] 2022年4月20日(水)

(3月20日〜4月19日)学期末・年度末、そして新年度・新学期のはじまりは、いつにも増して忙しかったように思う。1か月くらい経って、思い出しながらふり返ると、本当にめまぐるしかった。対面での活動が増えたので、時間のやりくり(とくに移動時間の調整)を難しく感じることが多い。これまで、ふつうにしていた(できていた)ことなのに、身体をうまく使えない感じ。

3月20日(月)
3月22日(火)
  • 会議(300分, オンライン)*途中で昼休み
  • 槇文彦ルームの開設記念イベント(60分, 対面)
3月23日(水)
  • 学部卒業式
  • 打ち合わせ(60分, オンライン)
  • 学生との面談(90分, 対面)
  • 大学院生との面談(60分, オンライン)
3月24日(木)
  • イベントであいさつ(15分くらい, 対面)
  • 会議(60分, オンライン)
3月25日(金)
  • 研究打ち合わせ(150分, 対面)
3月28日(月)

3月29日(火)

3月30日(水)
3月31日(木

2022年度のはじまり
4月1日(金)
  • 学部入学式
  • 打ち合わせ(60分, 遠隔)
4月4日(月)

  • 大学院入学式(日吉キャンパス, 対面)
  • 大学院生との面談(60分, オンライン)
4月5日(火)

ひさしぶりにゲストハウスに泊まる。

4月6日(水)

  • 会議(60分, オンライン)
  • SFCスチューデントアワード授与式・キックオフレクチャー(90分, 対面)
  • 会議(90分, オンライン)
  • 会議(120分, オンライン)
  • ビアバースト(90分, オンライン)
4月7日(木)

学部授業開始

4月8日(金)

大学院授業開始

  • 会議(善行団地)(60分, 対面)
  • 打ち合わせ(60分, オンライン)
  • 授業:SBC入門(180分, 対面)
4月10日(日)

4月11日(月)
  • ミーティング(60分, オンライン)
  • 授業:調査研究設計論(180分, オンライン)
  • AP(60分, オンライン)
  • 研究打ち合わせ(60分, オンライン)
4月12日(火)
  • 会議事前打ち合わせ(90分くらい, オンライン)
  • ミーティング(90分, 対面)
  • 研究会(180分, 対面)
4月13日(水)

諸般の事情により、一部欠席。

  • 会議(ヒアリング)(60分, オンライン)
  • 会議(120分, オンライン)
  • アゴラ(60分, オンライン)
  • 会議(90分, オンライン)
  • 会議(90分, オンライン)
  • 授業:XDレビュー(180分, ハイブリッド)
4月14日(木
4月15日(金)
4月16日(土)
  • 学会理事会(150分くらい, オンライン)
4月17日(日)
  • 研究会:エクスカーション(対面)
4月18日(月)
  • 授業:経験の学(AP)(180分, オンライン)
  • テラス倶楽部(延期)
  • 授業:調査研究設計論(180分, オンライン)
4月19日(火)
  • 会議(60分, オンライン)
  • 大学院生との面談(60分, 対面)
  • ミーティング(90分, 対面)
  • 研究会(180分, 対面)
  • インタビュー(60分, 対面)
  • 4月19日の東京都の陽性者数にかんする報告件数:5,583

(いまここ)

  • ひと月」(2020年3月4日〜4月15日)
  • ふた月」(4月16日〜5月15日)
  • 3か月」(5月16日〜6月19日)
  • 4か月」(6月20日〜7月18日)
  • 5か月」(7月19日〜8月18日)
  • 半年」(8月19日〜9月18日)
  • 7か月」(9月19日〜10月18日)
  • 8か月」(10月19日〜11月18日)
  • 9か月」(11月19日〜12月18日)
  • 10か月」(12月19日〜2021年1月18日)
  • 11か月」(1月19日〜2月18日)
  • 12か月」(2月19日〜3月18日)
  • 2年目へ」(3月19日〜4月18日)
  • 14か月」(4月19日〜5月18日)
  • 15か月」(5月19日〜6月18日)
  • 16か月」(6月19日〜7月18日)
  • 17か月」(7月19日〜8月18日)
  • 18か月」(8月19日〜9月18日)
  • 19か月」(9月19日〜10月18日)
  • 20か月」(10月19日〜11月19日)
  • 21か月」(11月20日〜12月19日)
  • 22か月」(12月20日〜2022年1月19日)
  • 23か月」(1月20日〜2月19日)
  • 2年」(2月20日〜3月19日)

(つづく)

イラスト:https://chojugiga.com/

ドミトリー・ライフ

2022年4月26日(火)

新学期がはじまって、あっという間に3週間が過ぎた。多くの授業が対面で開講されるようになり、にわかにキャンパスが明るくなったようだ。ちょうど新緑が美しい季節で、気分がいい。通い慣れたキャンパスだが、じつは、この2年間で少しずつ変化している。COVID-19のせいで、ぼくたちの足が遠のいていた間に、たとえば「未来創造塾」のβヴィレッジ(滞在型教育研究施設)は、すべての建物が完成した(あとは、宿泊利用が認められる日を待つだけだ)。昨年の4月には、「湘南藤沢国際寮(SID)」もオープンしている。さらに、もうひとつの学生寮(「未来創造塾」Ηヴィレッジ)の建設もすすんでいる。

キャンパスのすぐそば(数分あれば教室に行ける)には、どのような暮らしがあるのだろう。同僚の野中葉さんに、SIDに暮らす山下陽輝くん(総合政策学部2年)を紹介してもらうことができた。*1

山下くんは、大学進学を機に香川県から神奈川県へ。はじめての一人暮らしを、藤沢市遠藤でむかえることになった。故郷を離れて慣れない土地での生活がはじまるので、交通の便だけでなく、仲間や住み込みの寮長・寮母さんがいれば心強い。もちろん、ご両親も安心だろう。くわえて、山下くんにとって、完成したばかりの寮に入居することも魅力だったという。なんだか、SFC創設のころの話のようだ。ピカピカの最初の年に1年生として寮生活をはじめれば、「上(先輩)」がいない。みんなで、自由闊達に寮生の「文化」をつくってゆくことができる。ちょうどいいタイミングだったのだ。

SIDの案内には、「キャンパスまで徒歩1分」とある。たとえば1限であっても、すぐ近くに住んでいるのだから、ちょっとくらい寝坊しても間に合う。授業開始の30分くらい前にはキャンパスに足をはこんで、鴨池を眺める日もあるという。誰もいないキャンパスで、気持ちを整えてから教室に向かう。混雑したバスに揺られたあげく、遅刻しそうになってキャンパスを走るのとはちがう。生活と学びがこれほどまでに接近していれば、便利なことはまちがいない。

いっぽうで、ぼくたちが通うキャンパスの周りは、いわゆる「学生街」ではない。豊かな自然に守られているような、さまざまな利便から遮断されているような、つき合い方がなかなか難しい。とりわけ、「食環境」は大切だ。平日は、寮の食事がある。自炊もできるが、買い物となると、いまのところはちょっと面倒だ。週末はどうしているのかたずねると、山下くんは、キッチンカーの話をしてくれた。

毎週土曜日、キャンパスの前にある店舗の駐車場に、キッチンカーが出店しているという。山下くんは、このキッチンカーとの出会いをとおして、地域とのつながりを感じたようだ。あとで調べてみたら、『タウンニュース(藤沢版)』の記事が見つかった(山下くんも、記事に登場している)。もともと、COVID-19の影響を受けているキッチンカーの店主たちを救おうと、地元の栗岡さんの呼びかけではじまった。寮生たちの「オアシス」になっているのは、たんに空腹を満たすからではない。個人経営の店主たちとことばを交わすのは、自分が藤沢市遠藤の「住民」であることを実感できる大切なひとときだ。フランチャイズ店では、えられない体験なのだ。仕掛け人の栗岡さんにも、いろいろとお世話になっているらしい。

いうまでもなく、スマホとSNSは、ぼくたちの日常生活にとけ込んでいる。毎日のいろいろな連絡は、大部分の寮生たちが登録しているLINEのグループでやりとりされる。「実家に帰っておみやげを買ってきたので置いておきます」と写真がアップされる。地震があれば「だいじょうぶ?」と声をかけ合う。時間割や教室のこと、履修者選抜などの煩雑な手続きについては、自分の知識や経験にもとづいてアドバイスする。こうしたやりとりで、留学生たちとの仲も深まる。

寮長・寮母さんに伝えたいことも、たくさんある。山下くんは、スマホの画面を見ながら、いろいろと語りはじめた。共用の掃除機はもう少しパワーが必要なこと(フル充電の状態じゃないと、キレイにならない)、ランドリーは小銭の両替をしておかないと面倒なこと(コンビニまで出かけて両替することがある)、食事を予約注文するサイトが使いづらいこと(毎日のことだから、ストレスなくやりたい)など、寮で暮らすなかで、気になることを共有する。誰かの目に留まって、ヒントがえられるかもしれない。もちろん、無い物ねだりはできないし、あれこれとすぐに対処されるわけでもない。それでも、こうやって寮生たちの〈声〉を集めておくことは大切だ。それは、やがて学生寮の、さらにはSFCの資産になる。

山下くんは、食堂や共用のスペースで過ごすことが多いらしい。一人で勉強をするさいにも、個室で机に向かうより、誰かの気配を身近に感じられると、やる気もわく。何かあれば、声をかけ合う。同じ建物で目覚め、同じ空気を吸いながら暮らしていれば、おのずと連帯感も生まれてゆくはずだ。1時間ほどのおしゃべりだったが、山下くんは、「楽しい」ということばを何度も口にした。ぼくの目の前で、山下くんは本当にいきいきとしていた。家に帰れば、日本全国、いや世界中から集まった仲間が待っている。入学する前に寮で知り合い、一緒に入学式に出かけた仲間だ。

寮生活にかぎらず、毎日の暮らしは、ハプニングの連続だ。起伏に満ちている。でも、問題に直面しても、すぐそばに信頼できる仲間がいれば、乗り越えることができるかもしれない。山下くんは、ひとまず1年間の契約で寮生活をスタートさせたが、すでに4年契約に切り替えたという。「楽しい」のだ。キャンパスのすぐそばに、しなやかな「ドミトリー・ライフ」があった。寮での暮らしを満喫しているようすが、ぼくの元気になった。

*1:備考:2022年4月19日、野中さんとともに、山下くんと話をすることができました。ご協力いただき、感謝しています。1時間ほどのおしゃべりでしたが、寮での暮らしについて、いろいろと知ることができました。こんどは、山下くんに誰かを紹介してもらって、引き続き「ドミトリー・ライフ」に触れる機会をつくれればと思います。

いまさら新年度

2022年4月25日(月)

月初めに書いている「マンスリー」なのだが、3週間(以上)遅れてしまった。このままだと4月が終わってしまいそうなので、さっさと書いて、ひとまず公開しておこう(日々の記録は「10年メモ」もあるし)。話は、3月中旬あたりから。

これまで、年度の終わりに開いてきた「フィールドワーク展」は、今回が18回目だった。昨年はオンラインで開催したので、なんとか対面で実現できることを願っていた。秋から冬にかけて陽性者数が減少していたので、そのままの流れで行けば、例年どおり2月上旬に開催できる見込みだった。だが、年末から年始にかけて、陽性者の報告件数が増加しはじめたので、準備をしながら、開催可否の判断をギリギリまで先送りすることにした。大学としてのさまざまな「課外活動」にかんする指針は、状況をふまえながら更新されるので、その動きにも目を配っておく必要がある。キャンパスの「外」に施設を借りて開催するのだから、細心の注意を払わなければならない。とくに設営や撤収のときなどは、どうしてもお互いの距離が近くなるので、心配する声も耳に入ってくる。
結局のところ、1月下旬になって延期を決めて、当初の予定より1か月ほど後ろに会期を移した。やむをえない事情ではあったが、1か月の延期は、やはりインパクトが大きかった。昨年がオンラインだったこともあって、みんながリアルな会場での開催を切望していた。そのつもりでいたためか、学生たちには、オンライン開催に切り替えるというプランBの発想はまったくなかった。とりわけ4年生は、3月の中旬ともなると就職先での研修や引っ越しなど、多忙な時期だ。すでに決まっていた予定と延期された展覧会の会期が重なっていて、設営はもとより開催中にギャラリーにいることさえままならない。4年生にかぎらず、この延期の決定によって学生たちのモチベーションは、かなり低下したはずだ。1か月の延期で間延びしてしまうことはたしかで、全体の士気もずいぶんと下がったように見えた。
とはいえ、ひとたび設営がはじまって(設営は2日間)、少しずつ会場が出来上がっていくなかで、なんとなく勢いが出てきたような、そんな感じがした。感染予防対策のため、展覧会は事前予約制にした。あらかじめ設定していた枠はそれなりに埋まって、(予約の申込数では)3日間で280人をこえた。現況下で、大っぴらに告知や宣伝するのは控えていたが、学生たちの知人や家族、また同業者たちが足をはこんでくれた。そして、卒業生たちもたくさん顔を見せてくれた。毎年おなじ時期に展覧会を開いてきたことで、卒業生たちにとって、年に一度の「再会」の場所になっていた。そもそも、対面の機会があるだけでもうれしい。無事を確認しつつ、またこんどゆっくり話そうと約束した。撤収を済ませて、ようやく学期が終わった気持ちになった。

それから、あっという間に時間が過ぎた。暖かい日が続いて、桜が咲きはじめた。大学院の学位授与式は、いろいろな制限はあったが、日吉キャンパスで。修了するみなさんのリアルな姿を見ることができた。

渋谷の公園通りギャラリーで開催されていた「Museum of Mom's Art ニッポン国おかんアート村」という展覧会に出かけた。7、8年前に、ひょんなことから、神戸で活動しているみなさんと知り合った。つかず離れずという距離感ではあるものの、年初は聖地である和田岬に出かけている(今年も、日帰りでひさしぶりに行ってきた)。
その「おかん」のみなさんが、渋谷のギャラリーにやって来るというので、会いに行くことにした。ギャラリーの奥にある控え室で、みなさんと一緒にテイクアウトしたビリヤニを食べて談笑。パワーは健在。午後の新幹線で帰るというので、それまでの数時間、東京を案内する役になった。最初は、高いビルのてっぺんから渋谷のまちを見下ろすという提案をしたが、「高いところは…」となって、ボツ。
そこで、プランBは「お花見」。肌寒い日だったが、みなさんと一緒に千鳥ヶ淵まで出かけた。ぼくも、九段下に行くのは数年ぶり。多くの人で賑わっていた。いまどきは、もう誰でもスマホなのだ。みなさん、お堀に浮かぶボート、遠くに見える東京タワー、なによりちょうど見ごろの桜を撮って、嬉しそう。桜をバックに記念写真を撮った。

そうこうしているうちに4月。今学期からは、多くの授業が対面に戻り、キャンパスは活気に満ちている。オンラインと対面が入り交じりになって、ひさしぶりのスピード感やリズムにちょっと翻弄されながら過ごしている。そのせいもあって、3週間遅れでこの雑文を書くことになった(後半、一挙に雑になった…)。

はい、無事に春学期をむかえています。(いまさらですが)今年度もよろしくお願いします。😷

写真は4月5日:学生たちが戻ってきた。